うつ病を治すにはどうすれば良いのでしょうか?

くすりの寺子屋

うつ病を治すにはどうすれば良い?

現在の日本、うつ病で悩んでる人はたくさんいらっしゃいます。そして誰もがなってしまう可能性もあるのです。決して他人事と思ってはいけません。どの病気でもそうですがなってみて初めてどう対処すれば良いかを考える事でしょう。

そして現在うつ病になっている方は、病院に通ったりしていない方も非常に多く、自分だけで悩んでる方も合わせると患者数は相当な人数になるそうです。「私、もしかしてうつ?」と自覚ができないまま辛い日々を過ごしている方もいます。

うつ病、そしてうつはれっきとした病気です。出来るかぎり早い段階で抗うつ剤による治療や、医療機関へ行きカウンセリングによる治療を行う必要があります。合う、合わないの差がはっきりと出ることもありますがまず治す第一歩そしてはこういった治療法を試す以外にはありません。

今では抗うつ剤は非常に多くの種類がありますし、抗不安薬などの精神安定剤と併用する事でさらに効果が高まる事もありますのでまずはそのことも知っておきましょう。

うつ病になりやすい人の特徴

うつ病にはなりやすい人とそうでない人がいます。下記の項目に当てはまる方は注意が必要です。

  • ・真面目な人
  • ・社交的な人
  • ・物事に白黒をはっきりつけたがる人

何事にも真剣に向き合い過ぎることで、自分のキャパがオーバーしてしまい過剰なストレスを感じてしまうことで、この病気を発症してしまう人も少なくありません。また世の中には、ストレスが溢れています。環境の変化、引越しや、最愛な人の死や、人間関係のトラブルなどなど。挙げるときりがありません。そういった全てのストレスが積み重なって病気を発症してしまうのです。

うつ病になる2つの原因

うつになる原因とはなんでしょうか?定義があるわけではありませんが、大きく分けると2パターンあります。

精神的ストレス要因

まず1つ目は精神的ストレスです。精神的なストレスが要因でうつになる方がほとんどです。社会的立場や、家族での悩み、精神的ストレスは切っても切れない存在です。とくに、普段責任感の強い方や、まじめな方はうつになりやすいとされています。

人間関係を変えることは難しいですが、自分の内面を変えることは自分次第で可能となります。
中々難しいことですが、まず、周りより自分を変えていくことが大事です。

身体的ストレス要因

2つ目として、身体的ストレスも要因になります。病気が原因でうつになる方もいます。特に女性のなりやすい甲状腺の病気の場合、ホルモンバランスが崩れますので、うつになりやすくなります。他に重大な疾患がある場合も、体が弱っていますので心も弱くなってしまいます。

新型うつ病

ここ数年、今までのうつ病とは異なる新しいタイプのうつ病が増えています。従来型のうつ病を「定型うつ病」と言い、これは「新型うつ病」または「非定型うつ病」と言われています。従来のうつ病は40代から50代の方に多かったのに対し、新型うつ病は20代から30代の若い世代に多く特に都心部を中心に急増していると言われています。

よく知らない人からは甘えや仮病と非難されてしまう事もありますが、この甘さは、非定型うつ病の原因ではなく、結果として捉えるのが適切だと考えられています。非定型うつ病は、もともと落ち込みやすい人がかかりやすい傾向にあります。

健常な人はすぐに落ち込みから回復できるようなことでも、非定型うつ病の人は、それをいつまでも思い出して引きずってしまい、それが積み重なって、とても辛い状態になっています。そしてどんどん自分を責め、仕事に行けばまた叱られてしまい、潰れてしまうかもしれない。そうなると仕事に行けなくなってしまい、楽しいことをして忘れるしかない、となります。このため、表面上甘えているように見えるのです。

体力のある人とない人がいるように、ストレスに強い人と弱い人がいます。ただし体力は鍛えればそこそこ何とかなりますが、精神的な問題は生まれもった先天的要因や、環境、経験などの後天的要因など様々な事が関係しているので、自分の力だけで改善するのはなかなか難しいとされています。

新型うつ病の症状

新型うつ病の症状

症状としては下記のものが挙げられます。

  • ・よく涙が出るようになった
  • ・甘いものが食べたくなる
  • ・1日以上10時間以上眠るようになった
  • ・会社にいる間だけ憂鬱な気分になる
  • ・感情的になる

定型うつ病との相違点

>従来のうつ病は自分を責める、食欲不振、不眠傾向が多かったのに対し、反対の症状が多いとも言えます。また従来のうつ病は自分の好きな事も出来なくなる事が多かったのですが、非定型うつ病の場合は、好きな事はできるというのも特徴的です。

定型うつ病との類似点

一方、似ている点は、ストレスに対する過剰な反応です。過剰な反応が続くと、その原因を保留にしたり、自分以外のものに転嫁します。ストレスを真正面から捉える事で精神に負荷がかかり、やる気が出なくなるのです。

更年期のうつ病

更年期のうつ病

女性のうつ病の患者は多いといわれ、その数も男性のおよそ2倍になるそうです。それは退職、結婚、出産、子育てなど環境の変化やライフステージの変化が男性より多いのが理由です。そして女性の更年期に見られるうつ病の原因として、女性特有の身体の変化「閉経」があります。

女性の閉経は40代半ばから50代前半にかけて起こるもので、閉経に伴いホルモンバランスの崩れから体調に不具合が出始める「更年期障害」が現れます。更年期のうつ病が見落としがちになるのは、更年期障害と重なる事が多いためと言われています

更年期障害はどんな症状?

女性の更年期障害は以下の症状があげられます。

  • ・顔や体のほてり・多量の発汗・睡眠障害
  • ・頭痛や腰痛・手足のしびれ、肩こり
  • ・不安感、落ち着かない・気分が落ち込む

これらは閉経後に女性ホルモンであるエストロゲンの分泌が減少する事により、身体に現れます。その他閉経していなくても、月経不順や閉経の手前でも同じ症状がみられます。更年期障害は医師に診察してもらい、治療薬を処方してもらい治療しましょう。

更年期障害と更年期のうつ病の症状がほぼ同じため、軽い症状の方などはそのままにしてしまう事が多く、更年期のうつ病が治らないまま続いてしまうようです。重い症状の場合は婦人科などで診察してもらうこともある為、更年期障害ではなく更年期のうつ病と診断され発見される事があるようです。

更年期のうつ病の原因

更年期のうつ病の原因

更年期のうつ病にはいくつかの原因があります。

  • ・閉経による女性ホルモンの減少
  • ・子供の独立、結婚
  • ・夫や身近な人との死別
  • ・両親の介護
  • ・退職や就職
  • ・自身の病気
  • ・退職や就職

女性ならではの身体の変化や、経験するであろう身の回りの変化、これまでとの環境の変化など様々な原因により起こります。子供の進学や就職、結婚に関する事は喜ばしいと言えますが、喪失感や親としての役割が終わった寂しさが起因となり、うつ病になる事があります。これは空の巣症候群と呼ばれ、鳥の雛が育って巣を出ていく様から名づけられています。

夫との死別はもちろん喪失感もありますが、それに伴い家長になるなど、家族内での立場や役割の変化によるストレスも、うつ病となる原因です。自身の病気の治療や、夫や自分の両親の介護は、心と身体に大きな負担がかかる事も要因の1つです。

仕事をしている方は長い間働いていた職場を離れる事や、子育てを離れ新たに仕事に就く事も生活の環境が変化するのでうつ病の原因となります。他にも以前うつ病になった事がある人、うつの症状を感じた事のある人も、更年期に入りうつ病になる可能性があります。

少しでも心当たりがある場合、2週間以上症状が続く場合や、更年期障害の治療でも効果が無い場合など、うつ病の疑いがあるポイントなので、「更年期障害」だろうと判断せずに、医師に相談するようにしましょう。

もし周囲の人がうつ病になったら

うつ病は脳の病気です。未だに怠けているだけだ、とか、本人の気の持ちようだ、と誤解している人も多いようですが、骨折や癌と同じように、専門医による正しい治療と投薬が必須です。

体験した本人でなければ理解するのは難しい病気です。もしも周囲の人がうつ病になってしまったら、またはその兆しがあったら、どのように接すれば良いのでしょうか。

うつ病の方に言ってはいけない言葉

うつ病の方に言ってはいけない言葉

良かれと思ってした言動が、自殺への後押しをする事となりかねません。医者でない人が癌の治し方や詳しい症状を知らないのに勝手に薬を飲ませたり治療したりしてはいけないように、凶器となりえる言動がないよう、極力気を付けなくてはいけません。以下に紹介するような言葉は控えましょう。

  • ◆間違った励まし
    • 「頑張って」
    • 「気合いがあればすぐに治る」
  • ◆わかっているふり
    • 「早くよくなってね」
    • 「元気が無いから心配している」
  • ◆原因の追究
    • 「何故なってしまったんだろう」
    • 「うつ病になってしまって今後どうするの」
  • ◆責める言葉
    • 「早く治すんだ」
    • 「怠けてるんじゃない」

これらはどれもプレッシャーを与え、追い詰めるだけなのでタブーです。今まで頑張ってきたのに、まだ頑張らなくてはいけないのかと非難されていると感じてしまいます。

うつ病の方への正しい接し方

接する時に大切なのは「共感」と「受容」と言われています。解決法を探したり、励ますのではなく、辛さを理解し、頑張ってきた事を認める事、そして焦らない事です。本人も早くなんとかしなくてはと頭では理解しているのです。

会いたくない、と拒絶される事もありますが、それも病気の症状の1つだと冷静に受け止めるしかありません。それでも寄り添う姿勢を見せる事と、ありのままを肯定し、受容する事が大切です。とは言え、精神病のような扱いをされる事は嫌がる人が殆どです。過剰に気を遣ったりせず、できるだけ表面上は普通に接するようにしましょう。

周りの人の接し方で、病状の経過は大きく変わります。数か月で回復する事もありますが、焦らず、なるべく穏やかな気持ちで見守りましょう。なお、うつ病は風邪などのようにウイルスでうつったりはしません。

しかし「感応精神病」と言われるように、マイナスな感情は伝染しやすく、共感しすぎる事によってストレスになる共依存というケースもありえます。共感することは大切ですが、共感しすぎては自身のストレスになってしまいます。サポートするにはまずは自分の心身の健康が大切だという事を肝に銘じておきましょう。

日本が取り組むべき課題

日本国内でも、ここ数年やっと企業に臨床心理士が雇われるところが出てくるようになり、少しずつ社会的なストレスを減らしていこうという取り組みが見られています。

しかし臨床心理士を会社に迎えているようなところはとても数が少なく、またその臨床心理士を会社に迎えたといった社会的な評価を受ける為のネタとしている会社も少なくありません。

実際、私の友人の臨床心理士が某大手証券会社へ専属の医師として入ることとなったそうですが、結果ほとんど仕事の内容や、立場が良い方々がいることからほぼ介入することができず、結果廃止となったとのことでした。

今では、高齢化社会となり日本の将来へ対する不安を持つ若者は勿論、高齢者の数が増え、それらのストレスや、プライベートな各ストレスを抱えて過ごす日本人が増えていることから、うつ病者数は過去最多の数を記録するとも言われています。

うつ病と聞くと、とてもマイナスなイメージを持つ方が多いようですが、実際そのようなことはなく、誰しもが抱えている一面が強く出てしまった結果でしかありません。

うつ病は、その症状、そして原因を放置しないこと、これがとても重要です。その第一歩として、今回紹介した抗うつ剤を自身の症状に合わせて飲むことで、少しでも自分にとって有意義な日常を過ごすことができるきっかけとなるのではないかと思います。