デパスの成分エチゾラムの作用機序について説明しています。デパスはうつ病や不眠症の治療以外に様々な症状に効果がある万能薬です。

抗うつ剤比較~パキシルvsデパス~

デパスとは

デパスとはベンゾジアゼピン系に分類される、抗うつ・抗不安剤です。一般名はエチゾラムになります。
歴史の長い抗うつ剤で、1984年から販売されており、うつ病に対して最も効果的であるとされ30年近くいまだに多くの方が愛用しています。
意外にも日本の製薬会社が開発販売しており、日本の抗うつ剤の代表的な1つになります。
製薬会社は田辺三菱製薬株式会社で、今までは0.5mg、1mgのものが販売されておりましたが、2012年に0.25mgに抑えたものが新しく販売されました。

エチゾラムとは

デパスの主成分であるエチゾラムは不安定な精神状態(不安・緊張・パニック・興奮)を正常に戻す性質があります。不安定な精神状態の時は脳が過剰に働いていることを意味しています。この脳の働きを抑える作用をするのがGABA(γ-アミノ酢酸)と呼ばれるアミノ酸で、抑制性神経伝達物質の一種です。発芽玄米やチョコレートに含まれているのが有名な成分です。ベンゾジアゼピン系の薬はこのGABAを活性化させる効果があり脳の働きが治まる事で興奮がおさまったり、睡眠ができる状態になります。合わせて抗不安、筋弛緩作用に働く効果も含まれています。

その為デパスは効果の高さから、うつ病の薬として以前から有名ですが、他の病気や症状にもさまざまに利用される、とても汎用性のある薬として重宝されています。例えば内科では頭痛や不眠症の薬として処方されますし、整形外科では肩こりや腰痛の緩和の薬としても処方されます。

デパスが万能薬と呼ばれる理由

筋弛緩作用(筋肉の強張りをほぐす)、催眠作用(リラックスさせ不眠の改善)、抗けいれん作用(痙攣を抑える)、抗不安作用(不安感を取り除く)など多様な症状に効果が発揮されるデパスは、下記の疾患の治療にも使われています。

うつ病

デパスは強い抗不安作用があります。その為、うつ病の初期症状の1つである、強い不安感や抑うつ状態を解消させる薬として投薬されます。

精神疾患

うつ病の他にも、パニック障害や適応障害、自律神経失調症、心身症や神経症などの治療にも使われる事があります。

けいれん、肩こり、腰痛

筋弛緩の効果があるので、けいれん性の症状を伴う病気や首のコリや肩こり、または腰痛などに投薬されることがあります。

このように、様々な症状に有効であることから、デパスは万能薬とも呼ばれています。
手術前や術後の緊張、不安などを取り除くために使用されたりと、精神科や心療科だけではなく様々なシーンで使用されています。

デパスで改善される不眠症

寝る前など不安感が高まったり、緊張が続いてしまう事で眠りにつきにくい状態はとても辛いものです。その為デパスを睡眠薬代わりに使用してる方も多々いらっしゃいます。デパス自体は抗不安薬、抗うつ剤の薬なので睡眠作用があるわけではありません。しかしその効果から睡眠前の不安や緊張を取りのぞくことでリラックスさせ、入眠しやすくしてくれます。
注意点としてこれまで寝れなくて寝酒をしていた方は、寝る前にお酒を飲んでからの服用はしないようにしましょう。昂った神経を抑える効果と酩酊感がさらに強くなるので非常に危険です。
寝れないのでデパスを飲み続けてしまうとデパスが無いと寝れなくなってしまうなど、薬に依存してしまい傾向があります。必ず決められた薬の量を飲むようにしましょう。

デパスの副作用

デパスは抗不安剤の中でも、万能タイプで効きが強く副作用は少なく安全性は高いとされています。
全く副作用が無いわけではありませんが、症状としては以下のものがあります。

・眠気・ふらつき
・倦怠感・脱力感
・めまい・集中力や注意力が低下
現れる副作用の眠気、ふらつき、めまい、脱力感などは主成分エチゾラムの筋弛緩作用の為に起こるとされています。あまりにも頻繁に症状が出る場合には車の運転や機械の操作を控えるようにしましょう。

デパスの依存性

1番懸念されるのが、依存性と耐性が付くことです。ベンゾジアゼピン系は依存性・耐性が強い薬だとされています。耐性とは、薬を飲み進めていくうちに、体が慣れてきてしまい普段の量では効かなくなり用量がどんどん増えてしまう事です。依存性は長期間服用を続けると、薬が無いと不安になったり、集中できなくなったりと薬に頼ってしまう事です。加えて薬を止めようとすると離脱症状になる場合があります。
離脱症状とは薬を止める事による副作用の事で、長期間薬を服用していると、薬が体内に入る前提で体を調節します。その為、突然服用をストップすると体は準備していたのと違うという事での体のバランスを崩してしまう事です。

比較的作用の強い薬ですので、決められた用量以上に服用することで依存症になりやすくなってしまします。個人で使用する場合は必ず決められた用法、用量で服用しましょう。
調子が悪いからバンバン手当たり次第飲むのではなく、症状が辛い時に服用する補助薬くらいに認識しておいた方が良いかもしれません。

エチゾラムの依存症についての補足ですが、エチゾラムは効果があり作用も強く、あらゆる症状に有効な医薬品です。しかし薬の持続時間が短く、体内に吸収され6時間ぐらいといわれます。持続時間が短い理由は含まれているエチゾラムという成分が非に水に溶けやすく、短い時間ですぐに成体内から尿と一緒に排泄されてしまう理由からです。その為薬が切れたら服用するを繰り替えすことになります。それを長期に渡り続けることにより、薬に身体が慣れてしまい、飲み始めたころの効いている感じが弱くなります。もっと効きを良くする為、徐々に服用量が増えてしまいます。

依存状態になる理由として、服用する期間が長くなる、服用する回数が増える、身体に薬の耐性が出来るなどがあります。
長い期間薬を服用し体が楽な状態に慣れてしまうと、薬の切れるのが辛く感じるもの。さらに体には薬の耐性があるので、さらに用量を増やすという薬の乱用に繋がります。

離脱症状

デパスのように依存性が強く、半減期(薬の代謝される時間)が短い、長期間使用している薬にはもう一つ注意が必要なものとして、離脱症状があります。離脱症状は急に薬の服用を中止した際の副作用の事です。長期間薬を服用していると体が慣れて、定期的に薬が体に入ってくる準備をします。体内が調整され薬の成分を受け入れる体制なのに、薬が入って来ないとバランスが乱れ体に不調を起こすことになります。

・頭痛・発汗、震え
・イライラ・肩こり
・吐き気・動悸
なるべくはゆっくりと減薬をしていくか、そのまま体が慣れるのをが良いでしょう。どうしても辛い場合は止める前と同じ用量を飲むようにしましょう。


抗不安剤は、いずれは飲まなくて済むようになりたいものですが中々難しいです。

しかし、うつで悩んで苦しむよりは、治療薬を飲むことで改善できるのであれば服用するほうが望ましいです。

お守り代わりや頓服用として常備している方も大勢います。

比較的、副作用は少ないですが、もし何かあった場合は必ずかかりつけ医などに相談しましょう。

デパスの服用方法

デパスはさまざまな症状に使用される薬です。それぞれの症状に合った用量を服用してください。
医師からの指示に従って用量、用法を守り服用するのは当然ですが、注意点や用法など薬の知識を確認しておくのは安全の為にも必要なことです。薬に関して医師と相談する場合にも役立ちます。

・不安障害、うつ病の方
成人で1日3mgを3回に分けて、水またはぬるま湯で飲む

・心身症、腰痛、筋収縮性頭痛の方
成人で1日1.5mgを3回に分けて、水またはぬるま湯で飲む

・睡眠障害の方
1日1~3mgを就寝前に1回、水またはぬるま湯で飲む

尚年齢、症状により用量の変更しますが、高齢者の場合1日1.5mgを上限とする

デパスの併用禁忌

急性急性狭隅角緑内障の方、重症筋無力症の方の方はデパスの併用が禁止されています。これはデパスの抗コリン作用と筋弛緩作用が症状を悪化させる場合があるからです。
基本的にデパスには併用禁忌薬がありませんが、併用に注意が必要なものはあります。

●中枢神経抑制剤
脳の中枢神経に作用する薬のことで、ベンゾジアゼピン系、非ベンゾジアゼピン系、バルビツール酸系、抗ヒスタミン薬、フェノチアジン誘導体などが該当します。主に睡眠薬として使われるものが多い。

●MAO阻害剤
現在はパーキンソン病の治療薬として使用される薬です。

●SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)
うつ病の症状に使用される薬でフルボキサミンやタガメットなどが該当します。

●アルコール

以上のものは併用すると効果が弱くなったり、デパスの血中濃度が高くなり副作用(眠気・血圧低下・意識障害)が強く出る場合があります。 他にデパスに限らずどの薬にも当てはまりますが、肝臓や腎臓に障害のある方は特に注意して下さい。
肝臓や腎臓は薬を体内から代謝して排出する機能があります。薬を併用する事でさらに臓器へ負担がかかることになります。健康診断などで数値に問題がある場合は、薬の併用が可能か医師に確認するようにしましょう。

デパスの代替薬

最後に、デパスは平成28年9月14日付で厚生労働省が政令の一部を改正し、新たにデパスの主成分「エチゾラム」が向精神薬指定となりました。 向精神薬とは主に「脳に作用する薬」の事を言います。ここでは乱用や依存を招く恐れのある薬とされ、処方日数に制限をかけられる事になりました。 これに伴い、デパスやデパスのジェネリックは国際郵便などで海外から取り寄せたりすることが出来なくなり、実質個人輸入が禁止となります。 現在、向精神薬指定されていないデパスに近い作用の代替え薬としては下記のようなものがありますので、お探しの方はこちらをチェックしてみて下さい。

バスピン(非ベンゾジアゼピン系)

インドのインタスファーマ社が製造するバスパーのジェネリック薬で、非ベンゾジアゼピン系の抗不安薬です。有効成分のブロスピンは抗うつ作用に関係するセロトニンを増やし、不安障害全般や不眠症、うつ病、感情のコントロールが取れない方に効果があります。
バスピンの通販はこちら

バスパー・ジェネリック(非ベンゾジアゼピン系)

トルコのDeva Holdings社が製造する非ベンゾジアゼピン系の抗不安薬です。アドレナリンやドーパミンを増やし気分を持ち上げる効果があり、不安症やうつ症状、不眠症に使用されます。副作用も少なく長期間の服用に適しています。
バスパー・ジェネリックの通販はこちら

ソナタ・ジェネリック(非ベンゾジアゼピン系)

インドのコンセーンファーマ社が製造するソナタのジェネリック薬で、鎮静作用があり睡眠薬や鎮静剤、うつ病に使用されます。脳内の神経を抑制させる神経伝達物質GABA(γアミノ酢酸)を増やすことで、緊張や不安を抑える働きがあります。
ソナタ・ジェネリックの通販はこちら

セディール(アザピロン系)

日本の大日本住友製薬が製造するタンドスピロンを主成分とした新しい系統の抗不安薬です。薬に対する耐性もつきにくいとされ、依存症が見られない特徴があります。副作用もあまり強くなく、不眠症に効果的で抗不安・抗うつ作用があります。※こちらは日本で製造する中国国内版です。
セディールの通販はこちら

リスパダール・ジェネリック(非定型抗精神病薬)

インドのコンセーンファーマ社が製造するリスパダールのジェネリック薬で、セロトニンとドーパミンに作用する新しいタイプの第二世代抗精神病薬と呼ばれる薬です。不安定な気分を抑え、やる気を起こさせる不安障害や統合失調症に効果があります。
リスパダール・ジェネリックの通販はこちら

それぞれ薬の依存症が出にくく、副作用も少なく安全性が高いので、エチゾラムに続く代替え薬としてお使いになってはいかがでしょう。

まとめ

デパスは万能の薬としてさまざまな症状に使用されています。うつ病や不安障害、睡眠障害、肩こりや腰痛など神経内科や外科などからも処方される薬です。 飲んでからの効きが早く、効果が強い、副作用が少なく、他の治療にも使用できる安全性の高い薬です。しかし、薬の依存性が高い、薬の耐性が出来やすい、離脱症状がでやすいなどのデメリットもあります。用量や用法を守り正しく使用すれば便利で使い勝手の良い薬です。飲み過ぎないよう注意して使用して下さい。 現在国内ではデパスの主成分であるエチゾラムが配合された医薬品は抗精神薬指定となり、海外からの通販はできなくなりました。いくつか前述で代替え薬を紹介していますので、

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